2024年2月29日木曜日

るすばんねこ 86

  

 先月末から2月はまるごとおるすばんが続いていたニャアコちゃん。チームうーにゃんの動物捜索と支援活動で、能登半島地震被災地へ長期滞在していたうささんが、今日1か月ぶりに帰ってきます。
 ニャアコちゃんは面白いことに、お帰りお帰り!と嬉しそうに駈け寄っていく時と、どなたさまでしたかにゃ?と知らんぷりする時と、あれ?最近いなかったかのかにゃ?と驚き顔の時など、様々なパターンでうささんを迎えます。
 それは日数によってなのか、またはニャアコちゃんにしかわからない事情によるのか分かりません。久しぶりの再会に、ニャアコちゃん今回は果たしてどう出るか!といったところです。
 捜索依頼を受けた方たちの動物がすべて見つかったわけではありません。トレイルカメラにも映らず、痕跡が全く見えない動物もいるとのことで、まだまだ長期で捜索は続くと思います。家の中しか知らない、しかも他所から帰省中に被災して迷子になった猫たちは、過酷な野良生活をしているでしょう。どうか一日でも早く皆さんの大切な家族が見つかりますよう、老犬たちと留守番する私も、ニャアコちゃんと一緒に祈っています。

2024年2月9日金曜日

お願い参り

 

 先週、久しぶりに好きなお寺へ行きました。普段から信心深い行いもせず、自分の好きな時に神仏の種類関係なく祈る私ですが、好きな寺社へ訪れると心が落ち着きます。
 その寺は、ご本尊の仏像だけでなく本堂と周囲の森、参道もすべて気に入っている、千葉県睦沢町にある妙楽寺というところです。先週は年に一度の御開帳がある日でした。
 普段は格子越しにお顔を見る大日如来さまと毘沙門天・不動明王さまたちが、間近に見られる日なのでした。私がこのお寺を知ったのは15年ほど前なのですが、格子柵が取り払われる御開帳日に訪れることができたのは今年が初めてです。
 堂内の畳にしばらく座り、いつもと違うお顔にも見える仏様たちに祈ってきました。
 いつも変わらぬ願い事が一つあるのですが、今回は、能登半島地震でつらい思いをされている命が少しでも減ることも祈らせてもらいました。チームうーにゃんメンバーが引き続き捜索している小さな命たちも、どうか早く見つかって家族の元に帰れますように。

2024年1月31日水曜日

るすばんねこ 85

 


 能登半島地震被災地支援や他地域の動物保護活動でほぼ留守続きのうささん宅。かまってもらえる時間が確実に減っているニャアコちゃんは、少々不満です。

 一昨日から再び石川県輪島市へ入って活動しているチームうーにゃん。現地のうささんから連絡があり、今日、新たに一匹の猫が保護されました。行方不明の猫を探しに来られたご家族の皆さんが協力し、無事保護された話を聞き、嬉しくなりました。

 チームうーにゃんに入ってくる捜索依頼メールを読んでいると、ご家族の思いが胸に迫ります。一年で一番寒い時期、地震発生から一か月が経過しようとしている現在、行方不明の家族を探す方たちの不安はふくらみます。そんな中の今日の保護は、未だ探している他の方たちへ大きな希望になったのでは、と思いました。
 私は現地へ赴かず、ニャアコちゃんや老犬たちとお留守番隊。依頼メールのデータを見やすいようにpcで整えながら、彼らが一日でも早く保護されるのを祈る日々です。テーブル下の膝の中で丸くなる、丸い顔のニャアコちゃんも、きっと同じ気持ちでしょう。
「みんなが早くおうちに帰れて、うささんも早くここへ帰れるといいにゃ…。」
といった気持ちかもしれません。 1月は たった4日しかうささんと触れ合えず、 引き続き 2月に向けてお留守番中です。

2024年1月10日水曜日

るすばんねこ 84

  
 2024年は元旦から大変な災害で始まってしまいました。今現在もつらい思いをされている被災者の方たち、どうか頑張ってほしいと願っています。
熊本地震から発足したチームうーにゃん。今回の石川地震の動物レスキューへ、代表のうささんとメンバー星さんの2人が地震発生翌日から伺いました。倒壊家屋から助け出した犬や、無事見つかった迷子猫など、活動に伺ってよかった嬉しい話をたくさん聞きました。
 けれど、悲しい話も聞きました。倒壊しそうな家屋の寒い玄関先へ置き去られたその猫は、避難する人々と一緒に連れて行ってもらえず、重い持病をかかえたまま命を落としました。
 すべての避難所が動物禁止ではなく、動物を連れて行っても良い避難所もあるのです。その猫は自分の家族の「もう家も壊れたし、この先一緒に暮らすのは無理」という言葉を聞いた後、保護先で時を経ずに亡くなったそうです。
 余裕がないから、家族であるペットを置いて行けるものなのでしょうか。それとも、その方たちにとっては、元から家族ではなかったのでしょうか。悲しい話です。
 そんな話を聞いて深刻な顔だった私を、ニャアコちゃんが見上げていました。私の体から、もしかしたら悲しみより憤りの黒い煙が出ていたのかもしれません。人間には見えない、感情の色。動物には見えそうです。
安心してね、うささんが不在のるすばん中、災害がきても絶対離れず守るから、と約束をしました。

2023年12月31日日曜日

歳末状

  
             2024年へ
 今日で今年も終わり。実は私は、一昨日まで一週間ほど南国モルディブへ行き、大好きな亀や美しい魚、サンゴに会ってきました。4年ぶりに海外へ旅出来たこと、留守を守ってくれた家族と仲間へ感謝です。
 豪華リゾートではなく、地元の方たちが暮らすローカル島・Ukulhasへの個人旅行。
目的はシュノーケリングですから、ビーチからたどり着けるサンゴ礁が良い状態の島で選びました。ローカル島はリゾート島と違い、イスラム教の掟で一切禁酒のエリア。お酒好きな私としてはちょっとせつないですが、毎日健康的に、宿から30秒ほどに広がる美しい海で泳ぎました。
 イスラム教徒の女性たちは肌を露出してはなりませんから、観光客も島内を歩くときは着衣に気を付けます。そもそも私自身は水着も色気のないタイプですけど、欧米の方たちはナイスバディにきわどいビキニ。上着を羽織っていてもシースルー素材はダメ!と道沿いの看板に細かく警告されていました。夜明け前から夜まで、コーランの祈り声がホテルの並ぶメインストリートにも響きます。パレスチナ攻撃について非難する看板も通り沿いにありました。心にそれらを置きながら、海を楽しませてもらいました。
 インド洋の島々は、地球温暖化による水没やその他いろいろな環境問題を抱えていますが、海面の浮遊ごみも深刻だと聞きました。滞在中、泳ぐ合間にはゴミを拾おうとビニール手袋と袋を持参していた私。真っ白い砂へ平気で煙草の吸い殻を残していく人々に心がくじけますが、嬉しいこともありました。タトゥーだらけの派手な若いカップルが、砂浜沿いを歩きながら、プラスチックゴミを両手いっぱいに拾っていたのです。ホテル通りのゴミバケツへそれを収めに行くのを見て、私は幸せな気分になりました。あのような人達が増えてくれると、この美しい海が少しでも美しいままでいられると思います。
 地球上の自然が、これ以上壊されませんように。
悲しく消える命が少しでも減りますように。
祈りつつ歳末状とさせていただきます。
 

2023年12月5日火曜日

冬支度

  

 毎年バタバタと冬支度する私。衣服や寝具を冬バージョンにするのも、動物達は早めにしているのに、人間用のはついつい寒くなってから慌てて引っ張り出しています。
 クリスマスの飾りも、毎年ぎりぎりになってしまうのですが、今年は早めに出せました。
私は飾りを積極的にする人ではないので、自らそのようなアイテムを入手したことがないのですが、いつのまにやら頂いたものが毎年季節を彩ってくれます。
 この季節に読んで頂きたいなーと思う物語、小説投稿サイトへアップしました。もしお時間がありましたらどうぞご覧下さい↓

https://novel.daysneo.com/sp/works/534adf20814d5f4ee22d440b985c08c6.html
 

 

2023年11月14日火曜日

いきなり冬

 

 秋を見つける事が少ないまま、いきなり冬になってしまった今週 。軒下にまだ夏のトマトの花が咲いていますし、ご近所の庭には、早咲きの河津桜がポツポツと開いているのでした。
 そして我が家の壁には、先週まで山椒の葉を着々と平らげていたアゲハの幼虫が、ひっそりサナギになっていました。
 異常気象の影響で、うっかりこんな時期にサナギになってしまったのね…と哀れんでいたところ、調べてみたら、彼らには越冬サナギという名があるそうで!知らなかったです、サナギのまま何か月も寒さをやり過ごし、春に蝶になるというシステムがあったなんて!
 自然の屋外でサナギが羽化する確率はとても低い(1%未満とのこと)と聞いていますから、越冬サナギはさらに大変な確率なのかもしれません。それにしても、こんな小さな無防備な体で長期間動けずいたら他の生物にやられないのだろうか…とこれまた調べてみましたが、室内で保護することにもいろいろなリスクがあるそうで、このまま外で見守る方が良いのかなと思いました。
 来春、山椒の木が芽吹くころ、羽化することを願っています。