2014年4月11日金曜日

巨大すりばち



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(南イタリアプーリア州・アルタムーラ)
先月末から今月にかけて、初めてイタリアへ行きました。
ボローニャブックフェアで、お世話になっているオーストリアの出版社の方と
ゆっくり会い、お食事する目的を果たしたその後、南イタリアへ足をのばしました。

 私はヨーロッパであまり怖い思いをしたことがないので、南イタリアは絶対に気を引き締めて!と何度も友人に釘を刺されました。
 言われた通り貴重品はしっかり身に付け、かばんのファスナーは忘れず、かなり気合を入れました。独りで電車やバスを待つ時、ゴルゴ13のように背中は必ず壁につけて立っていました。
 鉄道のストライキで大慌てしたり、子どもを連れて物乞いをする人々にはやりきれない気持ちを抱きましたが、結果的に怖い思いはせずに旅を終えることができました。

いろいろ心に残った景色があります。アルベロベッロの小人の集落みたいな風景、カプリ島の鮮やかな海の色。マテーラの歴史が塗り込められた洞窟の白い街など…。
でも、一枚選んだ写真は上の場所でした。
 プーロと呼ばれる石灰岩特有のすり鉢型陥没です。カルスト地形のドリーネと同じもののようですが、規模がものすごい…直径550メートル、深さ92メートルだそうです!
カメラにとても収めきれない広さで、ごっそり陥没していました。
石灰岩の空洞だらけの地形なので、地下へ地上が落ちこんだだけであると言われればそれまでなのですが、私はいつもこうした地形に何故か心をひきつけられます。
迷宮のような鍾乳洞がある時突然凹み、地上と地下が合体した場所。目に見えない巨大隕石が落下して凹んだようにも思えます。





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