2014年6月29日日曜日

うらやましい特技



f:id:takagi-namako:20140608075827j:image
(近所の藪・ケンケン鳴くキジ紳士)
先日おかしなことがありました。ご近所の友人(絵本作家・うささん)がカラスの鳴き声をまねしていたら、なんと、カラスがその声に応じていました。
 カラスがカア!うささんがカア! すると再びカラスがカア!と応じました。
 カラスが2回カアカア!うささんもカアカア! そしてカラスはカアカア!と返します。
それが数回続き、カラスは「何だろう?」と思って上空を旋回しているようでした。
遠くで先に通過した仲間の声が聞こえます。一羽だけ旋回しているそのカラスにむかって「早く来い」と呼んでいるようす。
 あまり足止めしては悪いのでナキマネを止めると、そのカラスも遠ざかって行きました。
夏至をすぎたばかりの陽の長い夕暮れ時です。

 以前から動物の鳴き真似が上手なのは知っていましたが、うささんの鳴き真似は、彼ら動物たちにも「おや?へんな言葉だけどあいつなにか言ってる?」くらいのレベルまで認められているかもしれません。耳から入った音声の再現を、瞬時に上手くやってのけるのでしょう。私は真似しても無視されますので、うらやましいです。
  カラスに応答してもらえたうささんには、キジ紳士にもぜひ寄り道してもらうよう、お願いしたいです。




2014年6月8日日曜日

ナキウサギの思い出



f:id:takagi-namako:20140608033912j:image
(ナキウサギ・ユク/電子絵本)
 今朝5時頃、ケン、ケン!というキジの大きな鳴き声で目が覚めました。
細かな霧雨が煙る中、親子か夫婦かわからない雌雄の姿を見つけました。
 視界が悪いと天敵に狙われる危険が少ないからか、いつもは草むらに見え隠れするキジたちが、今朝は、見通しの良い畦道をノシノシと歩いています。
 

 初めてナキウサギと出会ったのも、霧の朝でした。
山上のキャンプ地で1日中雨が続き、テントに閉じ込められた翌朝、
霧がたちこめる岩斜面に、ナキウサギのシルエットを見つけました。
同時にキチキチっと響く声も聞きましたが、すぐに見失いました。
 残念ながら、私は明るい空の下ではっきりと彼らの顔を見たことがありません。
かわいい表情は、様々な方が撮っている素晴らしい写真で満足することにします。

 ユクの話は、岩のすき間のトンネルに閉じ込められたダレカさんをたすける物語ですが、近年、彼らの環境は様々な原因でおびやかされることを耳にします。
 地球の大気はじわじわと冷涼・清涼な空気を減らしていますし、道路建設計画が持ち上がることも脅威だと聞きました。
 人間も、彼らが通るひっそりしたトンネルくらい控えめに、山の上を謙虚に通行出来たらいいなと願っています。彼らのトンネルがいつまでも埋まることがありませんように。