2015年8月31日月曜日

夏の旅


 イタリアのドロミテ山岳地帯を初めて歩いて来ました。遥か太古の時代に海底に積もった堆積岩の山脈をちょこまか歩き回って10日間。
 個人旅行故の細かな苦労はありましたが、そんなことはすべて帳消しになる、ウットリした山歩きでした…。
 奥深いドロミテの西側の一部を巡り、写真は一目惚れしてしまった「サッソ・ルンゴ」。この山には是非再会したいです。
 
 いつもながら思うのが、今年もこうして大好きな旅をすることが出来た事への感謝です。
 特に今回、それを強く思いました。
私が今回とった格安航空券は、中東の国カタールにあるドーハ空港経由のチケットでした。経由地ドーハ空港内で4時間から5時間近く待ち時間がありました。
 座ったベンチそばのテレビで、今日のニュースらしい映像が流れる画面に吸い寄せられました。アラビア文字の字幕しかないのでどこだかわかりません。けれど、悲惨な爆撃後の住宅地が映されていました。 日本では決して流れない、残酷で苦しくなる光景です。場所がかわり、今度はあるモスクが粉々になっていて、やはり凄惨な風景が映されてます。そしてまた次も、場所はかわり恐ろしい現場が…。
 
 カタールとイタリアの間のフライトマップを見ると、報道番組で耳にした事がある地名が多く現れます。イラクやシリアの真上を飛行機は飛んで行くのでした。
窓側の席をとった私は下方の乾いた大地を眺めていましたが、そこに恐ろしい現実がある事などうかがいしれません。陸路では渡航禁止の国々の上空を、このようにのんきに飛んで通過して行くのはどうなのかな…とも思いました。
 
 この先も、私はいろいろな場所へ自分の楽しみのために出かけると思いますが、例え空の上でも、忘れてはいけない現実があるのを思い知りました。