2016年11月29日火曜日

水に溶けているもの

                               (かまくらニャアコちゃん)
先週、関東地方にも雪が降り積もりました。
私の住む地域ではほとんどミゾレに近い雪だったので、ほんの一時しか積もらず、すぐ溶けてしまいました。大人はほっとしたかもしれませんが、子どもはがっかりの降雪でした。

 こんな日の湿った雪には、地上に降りて来た時にはすでに、氷の結晶がほとんど見られずつぶれてしまっているそうです。
 氷の結晶について、いろいろな本や写真集を目にしたことがありますが、インパクトが強かった本が10年ほど前に見た『水からの伝言』です。
 様々な言葉を書いた紙を貼り付けた水を凍らせ、結晶がどんな形になるか実験して写真に収めたものでした。それによると、「ありがとう」(外国語も含めて)というような感謝の言葉を貼り付けた水に美しい結晶が出来た反面、「ばかやろう」というような悪い意味の言葉を貼り付けた水の結晶は、不安定な形状で美しさが劣るとのこと!
 写真の結晶には、美しい樹枝状のものから、奇妙に崩れた不定形なものまでありました。
当時の私は、おもしろいなと思うのと同時に、正直言って少しは疑いも持ちました。
「人間と水の価値観って一致するの…??」
ネットで『水からの伝言』と検索すると出てくるのですが、非・科学的で根拠が無いという批判の記述も多いようです。
 でも、今は思います。確かに非・科学的で『実験と結果』と言いがたいものかもしれないけれど、そういうこともあるのだろうなと思います。
 もしかしたらラベルに記載された言語が結晶に作用したのではなくて、ラベルを貼る人間の感情が水に伝わって、結晶の様々な形に反映するのではないでしょうか?
「ばかやろう」や「戦争」という言葉に苦しくなり、「ありがとう」や「平和」にやすらぐ思いを持って、ラベルを貼り付けた人間の感情。だからその水を扱う人によって結晶は姿を変えていくかもしれません。(どんな言葉を見聞きしても無感情な人なら、変化のない結晶ができたりするかも…。)
 水にはそんな想いが溶け込んでいて、凍ったり蒸発して姿を変えながら、この星を潤してくれている気がします。

2016年11月17日木曜日

るすばんねこ 17

 満月が大きく見える日の翌日から、るすばんねこになったニャアコちゃんです。今度はクリスマス頃までの長い留守番。お月様みたいなボールと一緒に撮影です。

 あいにくの雨で、関東では大きな満月は見えなかったようです。この次に同じくらい大きく見えるのは、18年後だとか。
「18年後って30歳!?うわ~おばちゃんになってるのかな!」
と、小学6年生の女子がさわいでいました…。確かに、私も小学生のときは、おばちゃんになる自分は怖かったかもしれません。自分の顔にしわが出来ることなど、想像すると恐ろしかった気がします。実際なってみると、怖いものはありません。
 この先の18年後は、そうのんきに考えられません。18年後、今、私の周りにいてくれる、大切な命たちはどうしているのか、考えるとちょっと深刻になってしまいます。
 18年後と言わずとも、明日何が起きるかわからないのです。
どうかみな変わらず、存在してくれますように。ニャアコちゃんはますます穏やかな長老猫になり、18年ぶりの大きなお月様を眺めていてくれますように。
 そして、月面が基地だらけになっていたりしませんように。