2017年3月27日月曜日

るすばんねこ 22

早朝、滅多に雪の降らないこの町にも雪が舞いました。
大粒のボタン雪。かなり存在感のある雪の動きに、ニャアコちゃんは目をきょろきょろさせて見入っていました。目の前のスナップエンドウの葉にも、ほんのひと時雪が降り積もりました。
 おるすばん一週間のつもりが、いろいろ事情ありで三週間になってしまったニャアコちゃんですが、今日はひさしぶりにうささんが帰宅しました。
 うささん、ついに雨女ならぬ、雪女になってしまったようです…。

 先日、珍しく歩いて散歩した近所で、白モクレンとこぶしが並んで咲くのを見ました。
似ている二つの花たちですが、花の大きさや、咲いている花の下に葉があるかなど、少しずつ違いがあります。
 一緒に散歩していた老母が言うには、二つの木には重要な違いがあるとのこと。
花が寒さに耐えられるかどうか…だと言うのです。確かに、そう言われてみると、モクレンの白い花が、ぶり返した寒さで茶色くしおれているのに対して、一足遅れて咲き出したこぶしはシャキンとしていました。以前、まだ雪が残る早春の山道を歩き、こぶしが白い鳥たちを乗せているように、のびやかに咲いていたのを思い出しました。
 思いがけない今日の雪にも負けずに、開いた花たちが美しく咲いていてくれればいいなと思います。

2017年3月11日土曜日

寒い青空


 おとなりの方が植えた青菜を、ヒヨドリがせっせとついばんでツンツルテンにしていました。
満足そうに一休みしていたので、一枚パチリ…。
我が家のベランダに置いたサラダほうれん草のプランターも、びっくりするくらいきれいに刈り取られています。短いくちばしで、上手に食べるものだね…と感心します。

 青空がまぶしい一日で、ガラス窓越しだと春のように明るい日差しなのに、真冬の北風でした。
毎年3月11日は寒い気がします。
 震災が起きた日がもう少し暖かかったなら、もっとたくさん命が消えずにすんだかもしれない、毎年そんなふうに思います。
 今日一日、本当に寒くて冷たい青空でした。ヒヨドリも、丸くなっていました。

2017年3月7日火曜日

るすばんねこ 21

 
お気に入りの丸いクッションに、負けずに丸顔のニャアコちゃん。今週は一週間のおるすばん。
ニャアコちゃん、実は便秘気味です。お医者さんからもらった便を少しだけゆるくするための油をなめてほしいのですが、なかなかなめてくれません。大好きなチュールでもダメでした。
「怪しいニャ…」と疑わしい顔です。
今までいろいろ薬を飲ませてきた動物の中で、かなり上位な手ごわさのニャアコちゃんです。
 
 薬と言えば、私は幼い頃体が弱く、よく胃腸をこわしたり風邪で寝込んでいました。(今とは正反対…)
 なので、体に良いとされるあらゆるものを食べさせられました。アロエや乾燥した薬草など、いろいろとニガイ思い出があります…。
 最近、ドライフルーツを食べていて、ふと思い出す味がありました。昔、母が作っていた黒くてすっぱい、コールタールのようにドロッとした物体!わずか耳かき一杯ほどの量をなめるだけで、胃腸の不振や風邪などに効果があるので、酸味に口をすぼめながらなめさせられたあの薬!子どもの私には、魔女が作るあやしげな液体に見えました…。
 あれは一体どんな材料だったの?と老母に確認したら、ずばり、梅肉100パーセントでした。青梅をすりおろし、その汁を、ひたすら時間をかけ、煮詰めたエキスだったそうです。万能薬として昔から家庭で作られていたようですね。現代でも、レシピや効能がネット検索でずらっと出てきました。梅肉エキス、文字通りの万能薬のようで、販売もされていました。
 子ども時代の素直な私には、確かに効いていたかもしれません。でも、大人になって疑い深くなった今の私にも効くかな…確かめるべく、今年の青梅の時期に作ってみようかな~と思っています。